【中国AI 驚愕のスピード感】深セン IOT,AI視察ツアーをレポート

2017年8月25,26日で開催された、深センIoT,AI関連の視察ツアーをレポートします。

<<運営会社>>
企画;株式会社ホワイトホール
制作;深圳富門人力資源服務有限公司

 

今回も満員御礼のツアーとなりました。
猛スピードで発展を遂げる中国のシリコンバレー「深セン」を肌で感じるために、今回IoTツアーに参加された方々の感想も踏まえての報告をしたいと思います。

 

ツアー初日
集合場所のホテルから視察に向かう車内で外を眺めると、整備された道路とキレイな街並みが目に映り、今までの中国に対するイメージが崩れて行きます。深センは37年目の新しい街で、都市計画も秀逸、道路の設計も効率的に考えられているため、北京や上海ほどの大渋滞がありません。
深センが東京にも引けを取らない世界都市になってきていることを感じてもらいました。

 

最初に訪問したのは、ディープラーニングを使った「AI教育ロボット」と「スマートホームロボット」をメインに、ロボットの研究から販売までワンストップで行う会社です。
教育ロボットは、通訳ができたり、子供と遊んであげたり、間違った言葉を訂正してくれたりします。
スマートホームロボットは、話すリモコンといった感じで、「エアコンの気温を23度にしてください」と言うだけで、実際に室温を調整してくれたりします。
社長も社員も若く、オフィスもカジュアルで楽しく仕事ができる環境を作っています。人間関係は上も下もなく、とにかく自由な発想でプロダクトを多産多死させることで、驚愕のスピードで技術やサービスが進化して行きます。

AIは政府のバックアップのもと、多くのベンチャーが豊富な資金を調達し、トライアンドエラーを繰り返しています。有望なベンチャーは、オフィスの家賃が免除されるなど、色々な優遇がされており、恵まれた環境であることが伺えます。
中国のVCがシードステージのベンチャー企業に投資する額は、日本の30~50倍となっており、アメリカに継ぐベンチャー投資大国になっています。
特にAIについては、アメリカと中国が先陣を切って発達していることもこれを見て頷けますね。

ランチタイムは、おいしい飲茶を食べながら、参加者同士でテクノロジーの未来について盛り上がります。

 

お次はスマートホームの会社に訪問しました。
この会社は元々セキュリティ関係の探査機メーカーですが、IoTのブームに乗り従来の技術を駆使してスマートホーム用の防犯カメラを開発しています。
顔認証で玄関の鍵を開けたり、犯罪者の顔データと一致すると通報するなど、面白い技術が出てきているなと実感します。

自社工場を持つことでプロダクトのクオリティを高めることに成功し、IoT関連に方向を変えてから5年で世界の大手企業と取引ができるようになりました。
やはりカメラ技術に関しては参加者の方々も興味津々で、積極的に質問をしていました。

 

次の訪問先は、中国ベンチャーを生むインキュベーションセンター。
ハードウェア関連のスタットアップに特化したファブリケーションシェアオフィスで、3Dプリンター、レーザーカッター、3Dスキャナーなどの設備が備わっており、プロダクトデザインをする人のアイデアをその場で実行、検証できるという点が多くの起業家を引き付けています。

1日目の視察は無事に終了し、その夜に開かれた懇親会では、当サイトの現地ライターでもある川ノ上氏も参加し、今の深センについて熱く語ってもらいました。

 

2日目
工場内AGV(搬送用)ロボットのメーカーに訪問。
工場や倉庫での人件費を節約するため、それぞれの用途に応じて20種類以上のロボットを開発しています。

日系の物流企業などもこの企業のサービスを使っているので、業界内では人気を集めているようです。

 

その後、世界一の電気街である「華強北(ファーチャンベイ)」を視察。

DJIのドローンやIoTヘルスケア商品、3Dプリンターなどのハイテク商品がずらりと並ぶビルを周りました。プロダクトをその場で購入できるので、ツアースタッフが値切り交渉をします。

 

最後はAI介護展示会を視察しました。
実際に高齢者を搬送するようなプロダクトは見かけませんでしたが、シンプルで操縦しやすく会話ができるなどコミュニケーションロボットが数多く出てきました。
中国ではIoTを使ったヘルスケア産業にも力を入れており、今後の高齢化社会に対応して行く姿勢が見て取れます。日本の介護産業にも有用な技術や商品が多くあり、またOEM生産のコストも驚くほど安いため、業界の方は一見の価値ありです。

会場内の来場者を見ると、中高年の方で9割程を占めていました。
一般の利用者層もAIに関心を持ってきており、介護ロボットを使う意欲が高くなっていることが、深センのここ2年間でのトレンドです。

 

二日間の視察ツアーで、日本から参加された方、現地に駐在されている日本人の方もいらっしゃいましたが、未来都市「深セン」がまだまだ発展し続けていることを実感していただけたようです。

 

<< 次回IoTツアー について>>
毎月開催中の深センIoT,AI関連視察ツアーの詳しいご案内は下記をご覧ください。

「深センIoT,AIツアー」のご案内

 

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