全国初のドローン配送サービス!億航(EHANG)にインタビュー「ドローン×超級物種」

2018年6月8日、国内大手スーパー“永輝”の傘下であるスマートスーパー 「超級物種」と、ドローンの億航(EHANG)がコラボし、広州にテストエリアを設置して既にドローン配送のサービス化を実現している。

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「超級物種」は店舗から3km圏内のユーザーにスマホアプリもしくはWeChatミニプログラムから注文をすると、スタッフが店内にて商品を準備しドローンに商品を入れ、ドローンが決まった航路に沿って、指定のエリア(小区)に向かって飛び、エリアの指定ポイントに到着後、それぞれのエリアパートナーと呼ばれる人がドローンの中から商品を取り出し、玄関まで届ける仕組みである。

注文してから到着までは最速で15分ほどである。

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今回は億航(EHANG)のマーケティング部のAnne Ji氏に色々と話を聞くことができた上、ドローン配送の現場を見せてもらった。

 

Q:なぜ配送方法として、ドローン配送を選んだのですか?

 

Anne Ji氏:ドローン配送は以前から話題には上がっていて、2年前から億航(EHANG)はドローンを使った物流配送のテストを初めていました。最初はユーザー側App、企業側App、バックグラウンドコントロールシステムの3つのソフトを開発し、午後の休憩時間になると億航(EHANG)社内のスタッフがそのAppを使って注文をし、周辺2km圏内にドローンが運ぶというものである。ここからドローン配送のテストを繰り返し、研究開発期間だけで約25,000回以上のテスト飛行を行ってきました。

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良かったのは、永輝(スーパー大手)と出会えた事で,永輝スーパーはO2O生鮮食品配送を行っていて、新鮮さと配達のスピードに対する要求が高く、ドローンによる配送というのがマッチしました。ドローン配送をすることで、配送時間を40~60%の短縮を実現でき、配送コストも約半分に落とすことができました。

ユーザーからすると、ドローン配送をしてもらうことで特別費用がかかるわけでも無く、さらに配達スピードも早い。
5月に航路を設定してから約3ヶ月の間に、店舗付近の約4,000の付近住民に累計5,000回以上の注文をドローンが配送しました。

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Q:ドローンによる配送中にどんな問題が出たか、またそれに対する対策はどのようになっていますか?

 

Anne Ji:現在はテストと試営業を重ねていて、約3万回以上ドローンでの配送を行ってきたが、1回も配送ミスは出ていません。皆さんはドローンのコントロールエラーの問題について関心を持っているが、我々も色々なトラブルシューティングを行なってきました。何か緊急事態が起これば、ドローンは一番近い緊急着陸点に自動的に着陸します。また、ドローン本体にはFail-safeというシステムがあり、全てのセンサーに予備センサーを付けていて、もし一つのセンサーに問題が生じても、予備のセンサーが動く仕組みになっています。同時に我々のドローン航路は固定されているので、何かにぶつかることなどは発生することは無く、飛行の安全には万全を期しています。

 

Q:ドローンが到着した後、エリアの管理員が手で運ぶことについて。この人選はどのように行なっていますか?

 

Anne Ji氏:現在のテスト営業においては億航(EHANG)社内のスタッフがユーザー宅までの配送を行なっており、今のところピークで人手が足りないという状況は発生していません。将来的にはそれぞれのエリアにパートナーを置きたいと考えています。例えばスーパーの配送スタッフ、もしくは滴滴(DiDi)の運転手のように登録制で配達要員を配置したいと考えています。テスト営業を始めるとともに、運営チームは様々な計画を決めており、さらにそれに対して色々な意見などを盛り込んでいます。

 

Q:ドローンのバッテリーに対する課題についてはいかがですか?

 

Anne Ji氏:今の段階では配送時間が短いため、バッテリーについての問題は特にありません。尚且つ、我々は自社研究開発による、ドローン充電スタンドがあり、毎回配送任務を完了して戻ってきたドローンは責任者がバッテリーを入れ替えていて、バッテリーがなくなる前に交換される状況を作り出しています。

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Q;将来的にはドローン配送が人の手による配送業務を完全にカバーできると思いますか?

 

Anne Ji氏:天気がドローンに与える影響は大きいです。我々のドローンは改良を重ねて、風速10メートル以下までは対応でき、大雨でない限り雨の中でも飛ぶことは可能です。大雨や台風などの気象条件では人が配送しなければなりません。

皆さんに理解してもらいたいのは、我々の目的は「全ての交通手段や人が運転することに取って代わるものを作ることではない」ということです。空中の立体交通を通して、提供できる一つの可能性として、色々なケースに対する交通輸送手段の中で、何が一番ふさわしいか、効率が上がるか、というポイントが重要なんです。

 

Q:将来のドローン配送についてどのような見解を持っていますか。

 

Anne Ji氏:ドローン配送は将来伸びていく傾向にあるものです。中国のドローン企業は成長を始めています。億航(EHANG)と他のドローン企業の違うところは、我々は常にドローンの自動飛行を行ってきており、操縦者が必要ないという概念で、全ての飛行は管理システムが行うということを実現させています。最大のポイントは、人が操縦するよりも、事故のリスクが少ないことです。リスクを下げることが出来、規模を大きくすることが可能で、更には人件費も下げられます。

我々は将来、ドローン配送のエリアを拡大していき、もし大きな都市全体をカバーすることができれば、スマートリテール、スマート物流、ドローンの全ての産業が大きな価値を産むことができると考えています。これは一つの革命とも言えるでしょう。

 

インタビューが終わった後、Anne氏は永輝Appを使い食事を用意してくれた。どれもスーパーの中で販売しているものである。

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今回、使ったのは億航(EHANG)の開発機体のドローンで飛行速度は40km/h、配送可能範囲は半径4.5km、積載量は500gまでのものである。Anne氏は、「現在5kgまで載せられる機体を開発中で、配送可能エリアは半径7kmまで伸びるという。今後カバーエリアが大きくなることを期待したい」と話している。

 

最後にドローン配送の動画を載せるので、ドローン配送の未来感を体験して頂きたい。

 

【インタビュアー:Murra】

【ライター:佐々木英之
中国深センの富門グループ(Richdoor Group) にて10年間の中国ビジネス経験。
日本に出張すると数日で深センに帰りたくなるという「深セン通」である。
深センハイテク視察ツアーで、スマートシティの案内役を務める。

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