6月1日からドローン操縦士は実名登録が必要になる

5月16日中国民用航空局(略称:民航局)により、6月1日からドローン操縦士は実名登録が必要になり、空港の保護範囲を決めることとドローン市場における管理システムを標準化することを発表した。

民航局が強制規範を出してドローンに介入した動きの裏にはどんな原因があるのか。

民航局の情報では、最近免許なしでドローンを飛ばす人が増えているため、飛行機への安全が頻繁に脅かされているからだという。

統計のデータでは、中国のドローン市場規模が毎年50%以上の比率で増加しており、空撮、農業、救援など幅広く応用されていると伴に、ドローンの無許可飛行という行為も社会の秩序を妨げている。

10kgのドローンがもし時速900キロの飛行機に衝突すると、衝撃力は125万トンとなり、小口径の速射砲ほどの殺傷力があるため、飛行機を墜落させるほどの事故につながる可能性がある。

飛行機の近くにドローンが見つかった場合、緊急着陸しなければならず、乗客側も航空会社側にも経済損失を被る。

 

5月12日、重慶市の空港でドローンの妨害が4時間も続き、40便の飛行機が緊急着陸となり、60便が欠航、140便が遅延になってしまい、1万人以上の乗客に影響が出た。

空港以外でも、ドローンの免許なし操縦で事故を引き起こす事例が多発している。

2015年7月1日には、深圳市内でドローンが墜落し、住民のマイカーを壊すという事件が起きている。

類似の事件は絶えず起こっており社会安全を妨害している現状がある。

ドローンの購入はネットショップで簡単にでき、タオバオなどのECサイトで値段も数百元(約数千円)から数万元(約数十万円)まで幅広く、誰でも簡単に入手できてしまうので、災いになる可能性が多きいと民航局は懸念している。

現在の法律では、ドローンを利用するのに操縦免許と事前の飛行申請が必要でありながら、操縦士訓練の費用が高く、申請する手続きも煩わしいため、「実際は事故を起こさない限り特に制限されることはない」とドローン愛好家の間では暗黙の了解となっている

ドローン飛行の現状に対して、民航局は5月18日から155箇所の空港に保護範囲を決め、電子柵などを作って安全を守ると共に、今後更なる制限政策を打ち出し、適切なドローン操縦方法を宣伝する活動も増やしていくことを計画しているという。

 

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