中国民間企業トップ500発表、首位は深セン企業:華為(ファーウェイ)。ネット3強BAT(バイドゥ・アリババ・テンセント)は?
|【ライター:川ノ上和文】
全国工商連主催の2017中国民間企業トップ500が発表され、総合IoTサービスプロバイダーの華為(ファーウェイ)、家電小売大手の蘇寧電器(スニン)、紡績加工大手の魏橋創業がトップ3となった。2017年中国民間企業トップ500リストの内、6社の2016年売り上げ高が3,000億元(約5兆円)を超えており、第一陣を形成している。前述のトップ3以下、航空旅客、旅行、ホテルなど多角展開をしている海航グループ、有色金属加工事業の正威国際グループ、投資・資産管理事業の聯想の各社がランクイン。トップの華為の売上高は5,000億元(約8.4兆円)を超えており、民間企業製造業トップ500の首位にも輝いた。
その他注目企業のランキングは、EC大手の京東(JD.com)が8位、総合デベロッパーの万達が9位、インターネット検索大手の百度(バイドゥ)は45位となっている。
近年、研究開発投資を重視する企業が増えており、研究開発人員が3%を超える企業数は313社で全体の62.6%を占め、昨年より2.8%増加。その内、トップは華為の14.65%、次に百度(バイドゥ)の14.39%が続く。
注目すべきはこのランキングに今や中国を代表する二大巨頭となった騰訊(テンセント)とアリババが入っていないことだ。実は、この2社については2つの理由から中国企業としての評価対象から外されている。
1つ目の理由は、最大株主が外資企業になっていること。。テンセントについては、創業時には創業者のポニー・マー氏と創業メンバーで60%の株を保有し、その残り40%をIDG(米国本社の情報通信企業でベンチャーキャピタル事業も展開)やPCCW(香港最大の通信企業)が保有していた。その後、MIHグループ(南アフリカ)がPCCWと創業チームから株を買い、現在33.93%を保有する最大株主となった。ちなみにポニー・マー氏は10.22%を保有している。アリババはどうか。こちらは日本のソフトバンクが29.2%で最大株主、そして15%のヤフーが続く。創業者ジャック・マー氏と創業メンバーは10.6%を保有し、そのうちジャック・マー氏個人は7%となっている。もう1つの理由は、登記場所だ。両社の登記住所は、登記や税務が好条件であり租税回避地として知られるイギリス領ケイマン諸島なのだ。ケイマン諸島では輸入税、工商登記税、旅行税などの基本税のみの徴収で、企業所得税もない。中国国内の法人税率が25%であるため、非常に魅力的なタックスヘイブンとして依然人気の地域である。
深圳商报
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