今度はシェアリング傘 新たなシェアリングサービスが深センに登場 

シェアリング自転車、シェアリング充電器など深センにシェアリングブームが巻き起こる中、5月20日に“e傘”というシェアリング傘が深センに登場し、シェアリング経済が徐々に人々の日常生活に浸透して来ている。

“e傘”の創始者 趙書平氏が設計理念と利用方法について紹介をしている。
“e傘”はシェアリング自転車とほぼ同じ使い方となっており、まずアプリをダウンロードし、デポジットを払えば傘の柄についている鍵のコードを携帯から送信すると、1時間1元(約16円)の料金で傘を自由に使える。
毎本のコストは90元になっているが、デポジットは19元のみである。

晴雨兼用の傘のほかに、お年寄りの杖としても役に立つという。そして“e傘”についてる”喜び袋”という漂流瓶のような挨拶や、気持ちを書きこみ、“e傘”を使う人々にコネクションを作ることができる。

趙氏は企業の計画として、2018年まで世界に5,000万本の“e傘”を投入すると豪語している。

深センにこのサービスが登場してからは、ユーザーが急速に増え、「“e傘”をもっと増やしくれないか」といった要求が出ているほどである。バスや地下鉄などの業者も提携を申し出ている。

今まで投入した傘は3万本で、ユーザは7万人以上に達しているという。

eは新たな局面を切り開けるのか

実は、シェアリング傘が深センに出てきたのは初めてのことではない。

2012年に「愛心赤傘」というシェアリング傘はデポジットなし、料金無料、身分証明の認証もいらないという傘があった。名前と携帯番号だけ記入すると無料で利用できたという。

それ以外に、”グレー傘”というサービスは、デポジット(50元)だけで、実際の課金は必要ないというシェアリング傘もあったのだ。ただし、7日以内に返さないとデポジットは返金されないといったビジネスモデルだった。
(結果として”グレー傘”の回収率は9割以上になっていたとの事。)

趙氏は以前のシェアリング傘と比べ、“e傘”の便利さを強調している。
まず、シェアリング自転車の様に、使い終わったらどこに置いても構わないため回収しやすい。
また、シェアリング自転車のように家に持ち帰る行為を禁止しているのに対し、シェアリング傘は盗まれることも心配ない。

なぜなら、コードが分かれば、友達や家族も使えるので、ユーザー範囲は多くなり、その分多く課金できる。
むしろ、持ち帰ってもらわないと損になってしまうと趙氏は語った。

ユーザー体験の満足度はまだまだ

“e傘”のデポジットは簡単に返せるが、チャージして使い残したお金の返金は手間がかかるようだ。

まずメールで申請し、名前、連絡先、口座番号を記入するとサービススタッフが15日以内に返金処理するという流れになっている。

これについて趙さんは、初代“e傘”をマイナーチェンジし、改善方法を出すと決心した。

そしてシェアリング経済の好調に乗じて、シェアリング自転車、シェアリングカー、タクシーと提携し、“e傘”を車内に置くという話も進んでいるようだ。

“e傘”の用途をもっと広げ、今後はテンセント、アリババ、順豊宅配便との提携も考えているという。

 

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