深センの公共バス、9月末に全車両を電動化へ。

【ライター:川ノ上和文】

市をあげて”グリーンライフ”実現を推し進めている深センで、9月末にも公共バスの全車両が電動化される。これにより深センは全国最大規模の電動公共バス普及都市となり、2005年より足掛け12年間に及んだ計画が身を結ぶ。

 

深圳市公共交通管理局によると、深セン市内の純電動公共バスの車両台数は現時点で14695台で、既に電動化率は90%を達成。9月末時点で車両数を約16000台まで増やし、100%を実現させる方針だ。同時に不足気味の充電ステーションの整備も急速に進めている。

深セン市では、新エネルギー車両普及のため、市の主要幹部からなる「新エネルギー車両普及グループ」を組織、また、市および区の公共ステーションおよび充電設備建設管理調整制度を設け、問題解決に取り組んできた。車両普及のための「イノベーション」も積極的に取り入れ、ビジネスモデルは各公共バス運営会社からの入札方式を採用、市場ニーズの適合性を模索してきた。運営企業の一つ、深センバスグループでは364路線5698台全てを電動車両へ入替し、世界最大の電動公共バス運営企業となった。

 

また、2017年には深セン市は「新エネルギー普及応用財政支持政策」を発表し、深セン市内の新エネルギー車両および充電設備の購入、設置に対し、バッテリー回収に補助金を付与。現時点での市からの補助金額は、1車両あたり年間最大40万元(約640万円)。

公共バスだけでなく、タクシーの全電動化も進めており、さらに物流車両、清掃車、港敷地内トラック等へと拡大していく方針を打ち出している。2017年時点でタクシーの電動車両化率は約30.8%となっている。

エネルギー節約効果について、純電動大型バスはこれまでのディーゼル燃料バスと比較して約72%エネルギー消耗が抑えられるという結果が出ている。また、排気ガスがなくなることでPM2,5削減への期待も高い。

 

深センは2010年に発表された「新エネルギー車両トライアル都市」の第一グループとして選出された。同グループには北京、上海、重慶、杭州等13都市があり、第2、3グループと合わせて25都市が対象となっている。

 

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情報元:

金羊网

http://news.ycwb.com/2017-08/10/content_25350075.htm

 

新华网

http://news.xinhuanet.com/auto/2017-06/16/c_1121152846.htm

 

深圳晚报

http://sztv.cutv.com/shenzhen/201708/08168121408.shtml

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