WeChatデータ:旧暦大晦日に6.88億人がWeChat紅包を利用、前年比15%増

2月16日、WeChatオフィシャルサイトで2018年春節のWeChat紅包データを公表した。

旧暦の大晦日に当たる除夕にWeChat紅包を送った、受け取った人は6.88億人で、紅包を送受信した人の数は昨年に比べると15%アップしているという。

データによると、北京、重慶、成都の三都市が紅包を貰った人数が全国でのトップ3になる。

世代別に見ると、80年代生まれのアカウントが最も多く、送られた紅包の量の32%を占める。90年代生まれのアクントは27%、70年代生まれの割合が22%となっていた。80年代90年代の人達だけで6割近くを占めていることになる。

 

面白いデータとしては、最も多く紅包を送り、受け取ったアカウントは山東省の女性で1日に1848個の紅包を発信、受取りをしたとのことだ。また浙江省の女性アカウントは1日に1203個の紅包を発信した。

WeChatペイのデータは旧暦の大晦日に全国の商店や飲食業、交通などの方面で活躍したとも発表している。

 

ここ数年テンセント(本社:深セン)のWeChatペイとアリババ(本社:杭州)のアリペイは紅包大戦を繰り広げており、それぞれの企業がキャンペーンを行ったり工夫をしている。

今年は、テンセントは特に新しいイベントなどは行わず、アリペイは昨日の記事で紹介した福を集めて紅包を貰えるイベントを行った。WeChat側は何もないが、この1年でスマホ支払いが急速に普及し、利用者が50%増となっている。

キャッシュレスが進む中では圧倒的にWeChatペイユーザーが多く、アリペイはEコマース等に強く、信用などの要素も取り入れて、後を追う形だ。更に今年の紅包イベントの中にもあるようにイベントの中でポイントを植樹や寄付金などに使ってもらう要素もあり、WeChatペイとは1線を画す動きになっている。

テンセントはWeChat上では紅包イベントはないが、QQでは100歩歩くと1回紅包取得のチャンスが貰える”走運紅包”を展開しており、10代の若者たちを中心に人気となっている。

このイベントも大晦日1日で1.66億のアカウントが参加しており、6億個の紅包がばら撒かれた。正月3日間のイベントは合計で2.1億人が参加し17.9億個の紅包がばら撒かれて、歩数の合計が3兆4000億歩、距離で22.4億キロで地球と火星を20往復できる距離である。これも去年に比べると359億歩増加しているとのことだ。

 

現在はそれぞれの企業が戦いながらも特色を出して共存しているといった感じである。

どちらが勝った負けたではなく、それぞれの分野に特化させながらも、新しい要素を取り入れながら発展している印象だ。

来年は何か新しいことをやるのかどうか、楽しみである。

 

ソース:http://tech.huanqiu.com/it/2018-02/11612043.html

 

【ライター:佐々木英之
中国深センの富門グループ(Richdoor Group) にて10年間の中国ビジネス経験。
日本に出張すると数日で深センに帰りたくなるという「深セン通」である。

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