【特集記事】貴州省貴陽視察 中国最貧省が急速発展!①

3月に筆者が貴州省の貴陽市へ視察に行く機会があったため視察団へ同行した。

貴州省の首都である貴陽市といえば、特に貧困層が多く、有名なものとしては一部の観光地と白酒で有名な茅台酒(マオタイ)のみであった。とはいえ四川や重慶に比べると観光地もそこまで有名な所はない。中国に10年いる筆者も観光地の名前を挙げろと言われても分からないくらいである。

近年、この貴陽市がビッグデータセンターの中心都市として手を挙げ、この場所に広大なデータセンターを作り、関連企業を誘致する流れになっている。

そこで、実際に行ってみようという事で今回の視察団が組まれた。

調べてみると貴陽市は近年中国において急激な成長をしており、新たな経済発展を進める国家モデル都市の第一号とされている。その中でビッグデータやIoTの研究開発や利用に意欲的な都市となっている。

更には、既に行政手続き関連は殆ど電子化されており、支払いや申請関連は全て電子手続きで完了することができる。

日本の地方都市は到底及ばない成長ぶりである。

立地的には深センの北西側にあり、重慶の南側になる。深センからは飛行機で2時間弱、広州からは新幹線で4時間という場所で思ったよりも近い。

深センなど沿岸部の企業が進出するには悪くない場所である。

筆者は移動の際に当てにしていたが、中国の都市ではどこに行ってもあるはずのモバイクやofoといったシェア自転車は街の中心部に1台もなかった。

歩くと分かるが、重慶と同じでとにかく坂が多くアップダウンが激しい。流石にこういう場所では自転車に乗る人が居ないので、シェア自転車は広まっていない。

今までは何もなかった所にハイテク区を作りそこにビッグデータセンターなどを作っており、誘致している状態である。

ハイテク区は、実際に行ってみると外にはあまり人が歩いていない。

年齢層などもあまり分からなかったが、外にいないのは寒いからなのか、案内してくれた現地の人はビルのテナントは結構埋まっていると言っている。本当なのだろうか。。。

実際に若い人がどのくらいいるのか気になったがここではあまり指標となるものはなかった。

人口は600万人ほどで、数年で1000万人まで上げると政府は政策を出しているので、今後はもっと増えるかもしれない。

テンセントが発表した2017年若者指数ではなんと貴陽市が第2位となっており、日系企業ではNTTデータが現地政府や企業と組んでビッグデータを活用したスマート交通の試験や環境系IoTなども既に進められているという。しかしNTTはプロジェクト単位であり、法人を立てているわけではなく、本腰を入れて入ってきている日系企業はまだ無いという。現状は欧米企業のみでアジアの企業はまだ進出してきていないのが現状である。

2年前からビッグデータエキスポも開催しており、そのときは李克強首相や習近平主席などもこの貴陽に来ている。

話はずれるが、貴陽の有名なローカルレストランでジャックマー(アリババCEO)とポニーマー(テンセントCEO)が来店している写真が飾られていた。

貴陽にはアリババグループやファーウェイ、街中では名前は見てないがテンセントなども既に進出している。

他にもインテルやアップル、ヒュンダイ、Google、DELLなど海外の大企業が既にこの場所に来ているという。

ビッグデータ産業開発区にあるビッグデータ広場と呼ばれる場所に行き、そこにある展示室を視察した。テーマはビッグデータと健康とある。これに自然が入って3つの言葉がスローガンのように掲げられていたりする。ここではビッグデータイノベーションやブロックチェーンイノベーションを政府が推しており、それに対する政策も既に出されている。

ここでの座談会ではブロックチェーンを使った金融系の企業や、ビッグデータセンターの関係者から話を聞くことが出来た。

ブロックチェーン関連企業は既に30社ほど貴州進出を果たしていてブロックチェーン技術イノベーション及び応用についての施策を出しており、既に土台が出来上がっている。

人材についてはまだまだ足りない状況で、この金融の会社では北京や上海、海外にいる中国人の中でも貴陽に行くことに前向きな人の中から探しているのが現状とのことだ。

 

この企業自体も貴陽を選んだ理由として、北京、上海は金融関連機構が多いのは分かっていたが、たまたま深センで貴陽の人と会った時に話を聞いて、貴陽における企業への政策支持がかなり良い環境であったため貴陽進出を決めたという。

現在の貴陽におけるビッグデータ、ブロックチェーン関連企業に対しての国からのサポートは北京、上海には無いものである事が伺える。

・・・②へ続く

 

【ライター:佐々木英之
中国深センの富門グループ(Richdoor Group) にて10年間の中国ビジネス経験。
日本に出張すると数日で深センに帰りたくなるという「深セン通」である。

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