京東集団がテンセント出資の電気自動車メーカーと提携、国内初の“車のトランク配送サービス”開始。

中国EC市場を牽引する「京東商城」を運営する京東集団(北京市)は5月31日、電気自動車メーカーの蔚来汽車(上海市)と提携し、6月より同社の新型電動クロスオーバー「ES8」のトランクに直接荷物を届けることができる新たな配送サービスを開始することを発表した。

「トランク配送」プロジェクトにおける京東物流と領克汽車(LYNK&CO)との業務提携会見

テンセント・ホールディングス(深セン市)が出資し、2014年に創業した蔚来汽車は低価格の電気自動車開発などで急速な成長を遂げている企業。今回、京東集団との提携により、中国全土で蔚来汽車の車のトランクに京東商城で購入した商品が届くという画期的な配送サービスをスタートさせる。

車のトランクに配送

本サービスは「京東商城」での商品購入時に「車のトランクに配送」を選択すると、消費者自身が許可した配達員が車のトランクを開け、トランク内に商品を配送する。消費者は仕事や外出時など車を駐車場に停めている間に商品を受け取ることができる。気になるのはセキュリティだが、配達員は専用PDAを使用し、電子キーで授権された回だけ、トランクを開けることが可能。また、権限の管理、監視カメラの設置、時間超過による注意喚起、サービスの審査など各方面におけるサービス基準の構築を目指しており、配達距離や時間、回数なども厳しく管理されることになるという。

蔚来汽車の「ES8」

なお、本サービスの対象車両は今のところ蔚来汽車の「ES8」のみだが、今後京東集団はさまざまな車メーカーとも提携し、サービス導入を推進していくとのこと。現時点では領克汽車ともすでに業務提携を結び、福特汽車(フォード・モーター)や北京汽車集団傘下の北汽福田汽車(フォトン)からも業務提携の意向を得ているという。

【ライター:飯塚竜二】

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