2018年中国のスマホ出荷量 ファーウェイ(華為)増 アップル減に

中国は一部の業界で経済の伸びが緩くなっている影響で、スマホ業界にもその影響が出ることとなった。

研究機関のCanalysは先日、2018年の中国スマホ出荷量が14%下がり、出荷量が3.96億台と発表した。2013年以降出荷数としては最低を記録した。その原因として消費者のスマホを買い換える時間が長くなった事、購買力も落ちていることが、スマホの出荷量が落ちた原因としている。Canalysは第4季の出荷量が15%下降しており、連続7季に渡って加工しており、2019年は持続して下降傾向にナルト予測している。

上記のニュース発表後、シャオミ(小米)の株価が1.1%落ち9.91香港ドル(約130円)となった。ちなみにシャオミ(小米)がIPOした時の株価は17香港ドル(約220円)である。

昨年、ファーウェイ(華為)は中国のスマホトップブランドとなり、ファーウェイ(華為)の出荷量は全体の20%から27%まで上がっている。5大メーカーの中でアップルの結果が一番悪く、全体の13%にまで落ちた。

今年1月、中国通信院は、2018年の出荷量が15.5%下降と発表し、12月の下げ幅が更に大きくなったと発表している。

しかし、全体が下がっている中でいくつかのメーカーは出荷量が上がっている。ファーウェイ(華為)とVIVO、この二社の出荷量は2017年と比べてそれぞれ16%増、9%増となっている。またOPPOは下降幅が小さく2%ダウンであった。

 

Canalys研究員は次のように話している。“VIVOが伸びているのは見逃せないところだ、VIVOはコンスタントに新製品を発売しており、Yシリーズ、Zシリースの他にハイクラスモデルのNEXシリーズまで手を伸ばしている。販売チャンネルの効率化政策に全力を入れたことで、VIVOは国内市場で認知度が一気に高まった。

 

他のメーカーはそこまで運が良いわけではなく、シャオミ(小米)はそう出荷量で4位にランクインしている。シャオミ(小米)のスマホ出荷量は昨年と比べて6%減少している。またアップルは依然5位をキープしており、昨年比13%ダウンで事実上、2018年アップルは中国での出荷量が三年連続で下降したことになる。

Canalysの予測では、スマホの平均販売価格が300ドル(約33000円)近くまで上がっており。今後はメーカーが5G設備を進めている中で、今年は中国のスマホ出荷量が3%ダウンし出荷量が3.85億台となるとしている。この予測が当たれば、2014年以来スマホの出荷台数が4億台を割るのは2回目となってしまう。

 

また、ミドルクラスからハイクラスの市場競争は加速し、各メーカーは最新技術を消費者に提供することが必須となり、更にスマホの価格が技術向上に合わせて上がるだろうと話している。

また、アジアにおけるスマホ市場については、少し違った面もあるとCanalysは語っている。インド市場においては他の地域と違いスマホ市場が伸びている。研究企業のCounterpointが先日出したレポートによると、2018年スマホ出荷量は1.45億台で2017年の1.32億台に比べて10%アップしている。インドは昨年、世界で最も急激にスマホ市場が伸びた国となっている。

中国スマホメーカーはインドにおいてしっかりした地位を持っている。彼らは廉価スマホや230ドル(約25000円)前後のミドルクラススマホを中心に展開し成功を収めている。Counterpointのデータによると2018年中国のシャオミ(小米)はインド市場における最大のサプライヤーで市場の28%を占めている。1年前は19%であったのに比べると急激な成長を遂げている。他にもVIVO、OPPOとインドのMicromaxはそれぞれ、市場の10%、8%、5%となっている。

 

佐々木英之
ホワイトホール深セン事務所にて10年間の中国ビジネス経験。
日本に出張すると数日で深センに帰りたくなるという「深セン通」である。

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