5G折り畳みディスプレイスマホ登場!各社揃って発表!

現地時間2月25日、毎年開催されている世界モバイル通信大会(通称MWC2019)がスペインのバルセロナで開幕した。

世界最大の携帯電話展示会となり、各メーカーやキャリアなどが5Gと折りたたみ(これはガラケーみたいなものではなく画面を折りたためるもの)スマホの成果について展示していた。

華為(ファーウェイ)は最新機種のMate Xを現地にて発表した。

業界の人によると、折りたためるスマホはすぐに当たり前になる事は関係なく、今回のMWCは未来生活における三大要素である、5G、折り畳み、IoT、これらの準備が整った事が重要とのことである。

この日、テック系ブロガーのDavid McQueen氏は“アップルがスマホの領域で天下を取る日は過去になった。昨夜は全て華為(ファーウェイ)のものだった”と語っている。

 

華為(ファーウェイ)Mate X

MWC2019が開催される1日前、華為(ファーウェイ)は初めての5G折り畳みスマホMate Xを発表した。この新製品を体験したメディアによると、このスマホは折り畳んだ状態で厚さは11ミリ、折り畳んだ状態では隙間がないという。Mate Xは5G通信対応しており、今年の6月に販売予定で、販売価格は約17500元(約29万円)である。

 

折り畳んだ厚さは11ミリ

 

一加(OnePlus)5Gスマホ

一加(OnePlus)は今回自社初の5Gスマホ One Plusをお披露目した。この新製品にはクアルコムの最新チップ、スナップドラゴン855が搭載され、会場では5Gクラウドを使ったゲームの未来像を観客に見せた。ゲーマーはスマホとコントローラーだけあれば、パソコン版ゲームと同じ大容量ゲームを遊ぶ事ができるようになる。

 

小米5G版MIX3

小米(シャオミ)は先日発売したMIX3の5G版を展示し、MWCの現場で5G通信を使った国際ビデオ通話を現場で見せていた。

 

OPPO5Gスマホ

OPPO広東移動通信有限会社は、世界の消費者に向けて、OPPO初の5G

スマホを発表した。同時にOPPOは世界の4つの重要なキャリアとパートナーシップを結び、”OPPO 5G 上陸“を発表した。2019年上半期にOPPOは正式にOPPO 5Gスマホを発売し、世界のユーザーに5Gを体験してもらうと宣言している。

 

中興通訊(ZTE)5GスマホAxon 10 Pro

中興通訊(ZTE)はMWC2019にて、初の5GスマホAxon 10 proを発表し、ビジネス向け5Gスマホとして一歩リードし、チャイナユニコム、フィンランドElisなど世界の主流キャリアと手を組み、2019年上半期にヨーロッパ市場と中国市場を狙う予定である。


Axon 10 proは4800万画素のスマートトリプルレンズ、125度の超広角レンズなどを搭載しており、より多彩な撮影が可能となっている。また、Axon 10 proはAIリアルタイム音声翻訳やAI音声文字変換、AIファイル管理などビジネス向けな機能が豊富である。

 

 

また、5Gスマホ以外にも、折り畳みディスプレイが今大会にて各メーカーが競い合う形となった。
柔宇(ROYOLE)FlexPai

昨年10月、折り畳みディスプレイの先駆けとして柔宇(ROYOLE)が一足先に折り畳みディスプレイタブレット FlexPaiを発表している。今年1月のCESにおいても話題となっていた。

 

サムスンGalaxy Fold

今大会にてサムスンは折り畳みディスプレイスマホ Galaxy Foldを発表した。華為(ファーウェイ)が発表したものとは違い、7.3インチの折り畳み式と4.6インチのサブディスプレイが一つになったもので、内側に折り畳める方式を採用し、予定販売価格は13000元(約22万円)である。

 

TCL折り畳みスマホプロトタイプ

TCLは今回、自社研究開発の折り畳みディスプレイスマホのプロトタイプを展示し、華為(ファーウェイ)やサムスンよりは遅れて、2020年に発売予定となっていた。

 

テック系ブロガーDavid McQueen氏は、折り畳みディスプレイの出現により、ディスプレイがより大きく、持ち運びやすくなったスマホが出てきただけではなく、未来にはディスプレイというものがなくなり、例えばオフィスのデスク、鏡など様々なものがディスプレイに成り替わると話している。

 

未来の5G生活は一体どうなるのであろうか

昨年10月、日本で発表された1つのムービー、未来の“デジタル世界”上の生活を描いた作品で、その中には5G、折り畳みディスプレイとIoTが主役となっていた。

動画はこちら(Youtube)
https://www.youtube.com/watch?v=ArRWXopUHAQ

朝起きて、主人公は無人運転の車で田舎のおじいちゃん、おばあちゃんのところに向かっている。車の窓ガラスにテレビの番組を写し、音声で指令を出し、シーンにあった音楽をかけている

 お昼には到着し、無人商店に入り、商品を手に取って店を出ると自動的に清算されている。また外国人に英語で話しかけられた時はリアルタイム翻訳にて意思疎通を取っている。

また、おじいちゃんとおばあちゃんの家ではタブレットを使用し、水撒きを行い、鏡台のスマートディスプレイを使って、遠隔診療を行い、夜にはおじいちゃん、おばあちゃんにスマートグラスを渡し、姉が映像で登場して、仕事で田舎に来れなかったが、オンラインで金婚式を祝うというものである。

 

海外のあるメディアは次のようにコメントいている。

“このようなデジタル世界は、現在の我々とそう遠くはない。”

 

深センに居る筆者から見ても、このような生活は程遠くないように感じる。今回並んだ中でファーウェイ、ZTE、ROYOLE、OPPO、TCLは深センメーカーである。恐るべし深セン企業である。

日本に比べて新しいものが出やすい環境の深センでは、日本より早くこのような日が来るかもしれない。

将来が楽しみで仕方ない。

 

 

佐々木英之
ホワイトホール深セン事務所にて10年間の中国ビジネス経験。
日本に出張すると数日で深センに帰りたくなるという「深セン通」である。

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