深センに5G実験エリア 5G実用化進む
|4月24日から、深セン前海地区が中国国内で初めての5Gネットワーク実験エリアになった。5Gのサプライチェーンを完備しながら、スマートシティ、クラウドAR/VR、IoV、スマート物流企業などを集めてながら推進している。
現在設置されている111個の5G基地局では、既に1.5Gbpsの超高速データ通信、8ミリ秒以下の低遅延が実現できている。年内には5G基地局を7000個まで増やす予定だという。
4月26日~28日に前海地区で行われた小規模の5G展示会では、5G技術にサポートされた無人運転、8K液晶テレビ、遠隔医療、VR教育など先端サービスを展示してサービスについて紹介していた。
実用された例を挙げると:
——深圳宝安区のスマート警察署で5G技術を応用し、警察用オートバイの位置づけしたり、ドローンからのリアルタイムデータを伝送をしたりする。さらにARグラスにドライブレコーダー機能付けて、任務の遂行に齟齬をきたした場合、解決効率を大分上げたということである;
——中国2019年の春節晩会(中国のお正月特番)では、サテライト会場のライブを4Kで北京総部に伝送し、初めて4Kハイビジョンの5Gネット放送ができた;2022年の冬季オリンピックでは、スポンサーのチャイナユニコムが5Gを利用した8K放送を予定している;
——深圳市人民病院が5G+MR(複合現実)+AR技術の協力で、世界の初となる遠隔手術を行った。
——チャイモバイルが深セン市坂田地区において5G体験のテックパークを作りかけているところであるという話もある…
深センではHUAWEIが間も無く、5G商用端末として折りたたみ式スマホのMateXを発売し、世界初となる5G端末向けチップBalong5000を発表している。
深セン企業であるZTEもAxon10pro も発売を予定しており、国内初の通信キャリアとの5G端末の提携も決まっている。
5G展示会で無人運転の試験走行も行われていた。
IoT時代の基盤だと言われた5G技術が、身の回りのものにエネルギーを与えて、また斬新な形で現れた感動は、展示会だけでは感じきれない。だが、この先への期待はますます高まってきている。
記者/文章 Murra(ホワイトホール)
編集 佐々木英之
佐々木英之
ホワイトホール深セン事務所にて10年間の中国ビジネス経験。
日本に出張すると数日で深センに帰りたくなるという「深セン通」である。