テンセントの「未来の学校」、学校をサボる事は不可能となる?!

最近、年に一度の「パニック映画」―「2019年新学期」が上映され、全国2億の生徒たちは涙なしでは見ることができない映画である。

大多数の生徒にとって、学校の始まり方は下図のような伝統的なものである。

しかし、深セン龍崗区の教科院付属小学校では、学校の始まりからだいぶ違っている。

精確で反応が早いAIゲートの前では、生徒たちが顔認証で通過し、首をかしげたり、変な顔をしていても、間違いなく認識することができる。

ゲートを通過した瞬間に、親のスマホに子供が校門通ったという情報が通知される。そのデータも学校のバックグランドに記録されており、他のデータと一緒に学校管理の基礎となっている。

学校をサボりたいと思っている学生の心が見事に打ち砕かれてしまっただろう。

でも、これはテンセントのスマートキャンパスの小さな一面にすぎない。この先が奇跡と呼べる内容である。

 

子供の安全を守る

AI顔認証は学校の門限に使い、スマート幼稚園では最も役に立つ。

深セン龍華区の教科院付属幼稚園では、親が指定した人が子供を迎えに来なければ、校門に入る事すらできないとなっている。

しかし、もし本当に誰かが押し入ったらどうするのか?心配する必要はない。

またテンセントの「天眼システム」(デジタル遠隔モニターシステム)があり、顔認証技術で監視範囲に入っている「悪人」を直接識別することができる。

先日、実験として「悪人役」を使って、幼稚園の中を歩いてもらい、天眼の反応を試してみた。結局はどうであろうか?

天眼システムが彼の行方をロックし、「悪人役」が初めて防犯カメラの範囲に入った時、既に警備員さんのwechatと電話に通知が届いていたのである。

(デモンストレーション:天眼システムによって悪人を識別)

これは実験で、まだ緩やかなものだが、実際ではこのシステムは公安のデータと接続することが可能である。

公安の監視の対象は、校門の外をうろついているだけでもロックされる可能性がある。彼らは生徒たちに近づく機会を全く与えないのである。

また、子供が屋上などの危険区域で遊んでいるときは、天眼システムからも警報が出て、先生に注意を促すことができる。

 

スマートウェアラブルによって子供の興味を発掘する

スマート幼稚園で子供たちが付けているのは、スマート幼稚園とセットになっているスマートウェアラブルである。

このウェアラブルは普通のように見えるが、以前から先生たちがやりたいのにできなかったことを実現させた。親からの許可を得て、子供たちの運動の記録や活動データを記録し、子供の興味を統計するレポートを作成した。

レポートは下記のようである。

このような記録から、子供が何に興味をもっているのか発見できる。

「例えば、最近のデータを振り返ってみると、ある子供が1ヶ月に30回以上も美術エリアに行っていて、他の子供より回数が多く、その子の興味の統計レポートでも美術系が際立っていることが分かった」と教科院付属幼稚園の園長甘露さんは語っていた。

このデータを親に渡し、子供の興味を考えずにピアノクラスや書道クラスをさせるより、子供の興味に合って美術クラスを作って上げたほうが良いとなる。

また、このような移動記録を含む子供のデータはキャンパス内でのみ利用可能である。

 

 

AI+データは勉強の効率を向上させた

スマートキャンパスと比べ、伝統的な学校には出来ないことがたくさんある。

例えば、花や草の名前などを学ぶ子供に向けて、教科院付属幼稚園はロボット「悟空」を使い、子供たちに教える。子供たちは「悟空」と会話する事も可能で、「悟空」に内蔵されている「識花くん」と言うアプリは、草花の専門家と相違がない。

龍華区外国語学校では、教師たちが直接AIを使って学生の英語レベルを評価をしている。テンセントの口語評価システムは、単語、センテンス、段落、会話にかかわらず、AIによって全て対応できる。

教科院附属小学校では、タブレット試験クラスがスマート時代の新しい教育方法を模索している。3Dホログラム教室は授業形式をアップグレードさせ、生徒たちに英語の勉強に集中することができるようになった。

 

 

すべての物が繋がり、教育管理は一つのスクリーンで把握できる。

テンセントのクラウドを利用することで、スマートキャンパスは下記のようなことも実現できる。

 

学生の運動データと健康データを記録する

学生の感情を感知する

運動器材と図書を管理する

グループ情報を送信する

スマートに予習、宿題、評価をする

教育データの収集

ニュース発表とWeChat公式アカウントの展示

クラスのリアルタイム共有

日常の行政管理

(顔認証シェアリングBOX)

 

この一連のデジタル化設備が集まり、スマートキャンパスはビッグデータセンターとなる。現在深セン龍華区教育ビッグデータセンターはすでに龍華区外国語学校に設置されている。

(テンセントクラウドがサポートする龍華区教育ビッグデータセンターのスクリーン全景)

(スマートキャンパスのビッグデータセンターのスクリーンの一部)

 

このように完備されたビッグデータセンターによって、教育管理部門は生徒や学校に評価を出すことが容易になると考えられる。

今の小中学校や幼稚園のスマートキャンパスを見ていると、大学生が生まれたのが早かったと残念に思っているのではないだろうか。

実は大学バージョンのスマートキャンパス「テンセント微校」は、既に300の大学に導入されている。上海交通大学、北京大学ソフトウェアと微電子学院、天津大学、広州大学城、深セン大学城、深セン大学など、大学生たちは既にスマートキャンパスを体験しているのである。

 

「WeChatキャンパスカード」と「テンセントキャンパスコード」を通じて、「テンセント微校」はこれらの大学にスマートな新入生の入学、料金の支払、図書館の予約などのサービスを提供している、また、より多くのスマート応用化が進んでいる。

いずれにしても、スマートキャンパスでは、幼稚園から大学まで、テンセントは中国教育の発展に「テンセントテンプレート」を提供する方向性で固まったと言う。

 

 

佐々木英之
ホワイトホール深セン事務所にて10年間の中国ビジネス経験。
日本に出張すると数日で深センに帰りたくなるという「深セン通」である。

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