深センは来年8月に5Gネットワークのカバー率100%に! 

2019年94日午前、深セン市政府が「G建設動員大会」を開催し、深センにおけるG発展の明確な進歩が通達された。年末には1.5万基のG通信設備が設置され、8月には全市のカバー率100%を実現させるという。深センはG産業の集積地、イノベーションの発祥地となり、世界レベルのG産業のスタンダード都市になることを目指している。


近い将来、深センはGイノベーションが最も活発な都市として、また、G応用や関連製品が最も豊富な都市に変化する。Gに限らず、IoT等の技術の大規模な応用、VRを活用したネットワーク作業、無人運転を使ったスマートシティ、人工知能等を各領域、各業界に浸透させ、本当のスマート時代を作り上げる計画だ。 

G関連の研究開発に強い都市となりつつある深センだが、今回の大会で出されている目標としては、Gの核心技術研究開発都市として研究開発イノベーションの中心地になるということである。 

今年4月には深センは“広東省5G中高周波デバイス製造業イノベーションセンター”として、国家級の製造業イノベーションセンターを創りだすのと同時に人材育成も進めていき、世界レベルのG核心技術チームを作る必要がある旨が発表された。 

来年8月には4.5万基のG設備が市内に設置され、Gを応用した重点プロジェクトを進めていく。

本大会では、深セン市工業や情報化局分局、三大キャリアである中国電信、中国移動、中国聯通が“G設備建設合作備忘録”に署名。これにより、G設備の建設に当たり、全方位のパートナーシップが確立されたことになる。 

 

 

備忘録によると、2019年末に深センでは1.5万基のG設備を建設し、20208月までに4.5万基を設置することが明記されている。深センの経済社会発展のニーズに合わせて、各キャリアは、交通、警務、都市管理、電力、水道、健康医療、教育、旅行、防犯、港等の十大領域の重点項目を優先して進めていき、Gネットワークをカバーしていき、深センの工業IT、スマートモビリティ、AR/VRK放送、遠隔医療、スマート防犯、スマートエネルギー、スマートファクトリー、スマート港湾、スマートパーク等を整備し、Gの応用デモンストレーション地区となる。 

 現在、深センはG応用のデモンストレーション地区として全国でもリードする都市であり、すでにG+スマート警務、G+スマート医療、G+スマートパーク等の地区が存在している。深センのG重点項目は、政府部門と国有企業がG商用化の初期段階ではデモンストレーション地域としての効果を発揮させ、全国でも先立って応用経験を積むことが可能となり、その経験を全国へ活かすことが可能となる。

また、年末にはスマートマルチ街灯の全市建設計画があり、基礎設備の投資プラットフォーム企業がスマートマルチ街灯の投資、建設、運営の仕組みを作り上げ、管理を行うという。 


筆者が見かけたG設備設置工事。南山区にて 

深セン電子情報産業が発達し、基盤と条件を作り上げ、G産業の集積地となる。深センは深セン香港イノベーション合作区の重点的な育成と建設を進めており、龍華九龍山、龍崗宝龍科技城、深セン汕頭ロボットパーク、前海現代サービス業合作区等、G産業集積地を作る予定で、2022年末には生産高1000億元(約1兆5000億円)を超えるG集積地を2箇所作り上げるという。 

G対応端末も次々と発売されている中国。特に深センはGインフラの整備が早く、今後も世界をリードしていくことだろう。 

記者:佐々木英之
ホワイトホール深セン事務所にて10年間の中国ビジネス経験。
日本に出張すると数日で深センに帰りたくなるという「深セン通」である。

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