「AI社会」への進化を目指す中国

「深セン特区報」(2019年5月31日付)によれば、中国が新たな科学技術革命、産業革命のチャンスを掴めるかどうかは、次世代AIの開発を加速させられるかどうかにかかっているという。深センはAI発展における最先端都市としてすでにAI産業の“雛形”を生み出しており、インテリジェント化(智能化)の応用シーンも多様かつ豊富であることから、AIを発展させるための基本条件は揃っている、と主張する。

深セン市人民政府は5月10日、「深セン新世代人工知能開発行動計画(2019-2023)」(以下、「計画」)を発表し、5年以内に10の重点産業クラスターを構築すること、インテリジェントコア産業を300億元(約4700億円)規模に、関連する産業を6000億元(約9.4兆円)規模にまで押し上げる計画を明かした。深センを中国および世界でも有数のAI産業中心地に発展させる目論見だ。

同計画が発表されてから約1週間後、中国の習近平国家主席も「国際AIと教育大会」向けの祝賀メッセージで「AIが人々の生産、生活、学習の形を深く変革している」と述べ、人類社会が人と機械の連携やクロスオーバーな融合、共に創造し分かち合うスマート時代を迎えるよう推進している。

2017年10月18日〜10月24日に開催された「中国共産党第十九回全国代表大会」では、AIやインターネット、ビッグデータ、環境、シェアリング・エコノミー、資本サービス等の分野で新たな成長の原動力を作り出すことがすでに宣言されており、中国が次世代AI開発を重視しているのは明らかだ。

今回の「計画」から判断するに、深センは「AI社会」に向かうための十分な準備ができており、「AI社会」をいち早く実現させる都市になるかもしれない。それはまた、深センの経済成長の原動力にもなることだろう。

関連リンク
http://www.sznews.com/tech/content/2019-05/31/content_22100744.htm


【PR】深セン視察ツアー毎月開催中!有料レポートサービス

有料レポートサービス

レポート

日本 × 深セン(中国)オープンイノベーションサービス『BAKU-SOKU』

Add a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です