【現地レポート】深セン テクノロジー視察ツアー2018年1月22.23日

2018年1月22,23日で開催された、「深セン」のテック関連視察ツアーをレポートします。

<<運営会社>>
企画;株式会社ホワイトホール
制作;深圳富門人力資源服務有限公司

東京では記録的な寒波でマイナス4度を記録した日でしたが、深センの気温は20度近くあり天気も良い中で行われたテクノロジー関連の視察ツアーでした。
今回は、その視察ツアーの様子を詳しくレポートしたいと思います。

ツアー1日目

総勢14名の方々が朝10時に集合し早速バスの中へ、今回のガイドは中国語ができる深セン在住10年の日本人スタッフと、日本語ができる中国人女性スタッフ。
バスの中ではガイドがマイクを使い、深センで起業した話や、視察ツアーの行き先の紹介などを話します。
深センツアー

出発から15分ほどで到着したのがアジア最大の電気街「華強北(ファーチャンベイ)」です。
深センはもちろん全国各地で作られた商品から部品まで、ここにくれば全てが揃います。
海外からも多くのバイヤーが集まる理由の一つは、深センから生まれる新しいプロダクトをここで発見することができるからです。

多くの店舗の中で、スタートアップ企業もプロダクトを展示しています。
今回おじゃましたのは、ペット系IoTプロダクトや、スマートインテリアを展開する「Ant House」
プロダクトマネージャーが店内を案内してくれました。

鏡のタッチパネルは、照明の明るさや、エアコンの温度調整、音楽の再生などを操作することが可能で、インテリアメーカーなど多くの問い合わせが来ているそうです。

他にもスマートホーム系のプロダクトが多く、これからの中国の介護事情などに対応していこうという姿勢が現れているようでした。
スマートホーム

こんな楽しそうな乗り物も2万円弱で買えます。
スマホで運転するセグウェイ

窓拭きロボットも同じ価格帯で販売していました。これは欲しい!

ランチは円卓2つに別れてヤムチャを食べながら、現地でのビジネス習慣などについてお話が盛り上がりました。
ヤムチャ

次にたどり着いた場所は、ドローン教習所。
ここでは実際にドローンを操縦させてもらえるということです。
ドローン

それなりに大きなドローンを操縦しますので、事前に操作ノウハウを説明をしてもらいました。
ドローン説明会

いよいよ実際にドローンを飛ばしてみます。

DJIのファントム3SEという機種を順番に操縦させてもらいました。
思ったよりも簡単に操作ができ、日本では体験できない貴重な時間を過ごします。
最後に、上空からの集合写真を取ってもらいました。

教習所の隣にメイカーズスペースがあったので、スタートアップの若者が作るプロダクトを見せてもらいながら、次の場所に向かうためバスに戻りました。

次はスタッフのいない無人トレーニングジムを体験。
ショッピングモールの中に突然現れたジム施設では、入り口にQRコードが貼ってあり、これをスマホで読み取ってWeChatなどで認証、支払いをして中に入ります。

このように中には色々なマシンが置いてあり、仕事帰りや昼休みなどに少しだけトレーニングしたい人にはとても便利な施設です。

お次は、自動運転の「無人バス」です。
すでに深センでは街を走るバスの95%が、BYD社製のEVバス(電気自動車)となっています。
このBYDという自動車メーカーは、EV世界トップシェアの深センの会社です。

無人バス

現在、街中を走り回っているEVバスは、もちろん人間が運転していますが、
すでに自動運転(無人)バスも開発されており、公道を使って走行実験が行われているというスピードです。

これで1日目の視察ツアーが完了し、お待ちかねの中華料理を囲んでの懇親会が始まりました。
みなさん名刺交換をして、深センでの発見や新しいアイディアの話で盛り上がりました。

 

ツアー2日目

集合してからすぐに、話題のシェアリング自転車体験。
そこらじゅうに置き去りにされている自転車をスマホで解錠し、目的地についたらそのまま乗り捨てて良いというサービスです。
このオレンジの自転車でシェアリングサイクル市場トップを走る「Mobike」という会社はテンセントから出資を受けており、黄色い自転車の「ofo」はアリババから出資を受け、前者に並ぶ2強として勢力を伸ばしている。
シェアリングサイクル

WeChatで解錠、デポジット支払いを済ませ、実際に乗り心地を体験しました。
短期間で車種がアップグレードするため、なかなか良い走りです。ちなみにこの車種は30分1元(約17円)です。

自転車に乗り終わると、ちょうど向かい側の公園で黄色い大軍を発見しました。

これは「美団外売(メイトァンワイマイ)」という、出前サービスです。(Uber Eats のようなもの)
特徴的なのは、デリバリーする人が制服を着ており、一定の場所に集合してからグループごとに出発していくところです。
実はこの会社もテンセントの傘下であり、毎月3,000万食というものすごい量が運ばれているようです。

次に向かったのは、これまた話題の無人コンビニです。
こちらもWeChatで入り口のQRコードを読み取って入店します。

普通のコンビニにある商品は大体揃っています。
中も意外とキレイで、最近の消費者のマナーの良さがうかがえます。

レッドブルとチョコレートを無事にゲットしました。
精算ブースに入るには、またQRコードを読み取ります。
ブースで手に持っている商品をスキャンされて料金を表示、あとはその分がWeChatペイから引き落とされます。

近くに1〜2人用カラオケボックスがあったので、一曲歌ってみました。
これもWeChatで支払いをして歌うことができます。日本の曲も多く入っていました。

ランチはモダンな広東料理。
このチャーシューが好評でした。

ランチ

午後からは企業訪問。
メイクブロックというSTEM教育向け製品のメーカーです。

主に子供用の教材のひとつとして、組み立て式のロボットとプログラミング教育をセットにして販売しています。

部品単位で販売しており、これを使って様々なロボットや機械を作ることが可能です。

 

ロボットを組み立てることと、そのロボットをプログラミングを学びながら動かすことができること、それをこの教材を通して学べるので、多くの学校からの受注が入り、世界的にシェアを伸ばすほどに成長しています。

次は、究極のキャッシュレス「顔で買えるケンタッキー」を体験しに行きました。
財布もスマホも必要なく、顔さえあれば食事ができます。これにはみなさん釘付けになっていました。

仕組みとしては、アリババの電子マネー「アリペイ」を事前に登録しておき、顔認証も済ませておきます。そしてこの大きなタッチパネルメニューで注文をし、最後にフロントカメラに顔を写すことで、AIが照合してお金をアリペイから引き落とすという仕組みです。

無事にフライドチキンとコーラを買うことができ、満足する中国人ガイドさんです。

KFC

テンセントの新社屋の真向かいに、『深センソフトウェアパーク』という深センインキュベーション開発区の施設があり、そこを見学しに向かいました。

テンセントビル

近代的なビルが立ち並ぶシリコンバレーを意識した開発区には、テンセント、アリババ、百度がオフィスビルを構え、その周りにベンチャー企業が入り乱れてしのぎを削っています。
その周辺にはベンチャーキャピタルや大学系のインキュベーションセンターが軒を連ねており、起業しやすい環境が整っています。このように政府主導で民間と学術機関が組み、猛スピードで発展しているのが深センなのです。

中国でITモンスターとなった企業がこぞってVCを組成し、このビルにもビッシリと並んで拠点を構えています。これらの投資資金の総額を想像しただけでも凄まじいものがあります。

最後はDJIの旗艦店にいき、様々なドローンを見たり買ったり。

ツアーの後は、参加者様同士でも意気投合して飲みに行かれる方もいらっしゃいました。

二日間の視察ツアーが終わり、参加者の方々には爆速都市「深セン」を存分に体感していただいたようです。

 

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「深センIoT,AIツアー」のご案内

 

 

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